途中経過の読書に逃げない真の読書法!アルトゥール・ショーペンハウアー さん著書の「読書について」
アルトゥール・ショーペンハウアー さん著書の「読書について」を読みました(*^-^*)📚
哲学者の著者さんが、『読書について』と題して、読書は他人の思考を追体験しているに過ぎないと指摘しながら、
自分の頭で考え軸をつくる真の読書法を指南してくださる一冊です。
読書は有益か無益か。
あなたはどちらだとおもいますか?
本書は、ただ読書するだけではなにも生まないと提起し、
自分の頭で考えて自分の軸をつくる真の読書法が書かれています。
読書とは、他人の思考の過程を文章にしたものを読むことです。
言い換えれば、あるモノゴトについて他人が考えたことの結果を、文字で受け取る行為といえます。
これ自体は、悪いことでも無価値なことでもありません。
本書を読むと「読書は無益だ!」という人がいますが、それは論理が性急過ぎます。
問題なのは、他人に考えてもらったことを、自分が考えたことのように誤解することです。
読書をした時点では、他人の考えを聞いただけの途中経過の状態に過ぎません。
他人の考えを聞いたうえで、きちんと自分の頭で考えて、自分の考えをまとめあげる。
ここまでやってはじめて、”読書をした”状態(完了状態)といえるのです。
このことを理解せず、誤解したまま本を読んでも、途中経過を大量につくり出すだけです。
これでは、いくら本を読んでも、なんの役に立たず、なにも生み出せません。
にも関わらず、誤解した状態だと、たくさん本を読むことが快感になります。
では、どうすれば誤解を解き、きちんと”読書をした”経験を増やせるのか。
本書を通して、この、真の読書法を学ぶことができます。
せっかくの読書を途中経過の中途半端で終わらせないために。
本書をくり返し読んで、”読書をした”状態を自分に染みつかせましょう。
【本書の主な抜粋】
どんなにたくさんあっても整理されていない蔵書より、ほどよい冊数で、きちんと整理されている蔵書のほうが、ずっと役に立つ。
同じことが知識についてもいえる。
人生をついやし、本から知識をくみとった人は、たくさんの旅行案内書をながめて、その土地に詳しくなった人のようなものだ。
こうした人は雑多な情報を提供できるが、結局のところ、土地の実情についての知識はバラバラで、明確でも綿密でもない。
少なくとも読書のために、現実世界から目をそらすことがあってはならない。
書くとき、素材をじかに自分の頭から取り出す人物だけが、読むに値する書き手だ。
本は著者の思想を印刷したものにほかならない。
思想の価値を決めるのは、素材か、表現形式だ。
素材とは「何について考えたのか」であり、表現形式とはどう素材に手を加えたのか、「どう考えたのか」だ。
真に簡潔な表現とは、いつでもどこでも、言うに値することだけを語り、必要なものと余計なものを正しく区別し、
だれもが考えつきそうなことをくだくだしく論じないようにすることだ。
思考は、頭から紙に降りてゆくのは容易だが、紙から頭に上がるのはそれよりはるかにむずかしく、手持ちのありとあらゆる方法の手助けがいる。
おそろしくたくさん本を読んでいると、何も考えずに暇つぶしができて骨休めにはなるが、自分の頭で考える能力がしだいに失われてゆく。
いつも馬に乗っていると、しまいに自分の足で歩けなくなってしまうのと同じだ。
人々はあらゆる時代の最良の書を読む代わりに、年がら年じゅう最新刊ばかり読み、いっぽう書き手の考えは堂々巡りし、狭い世界にとどまる。
こうして時代はますます深く、みずからつくり出したぬかるみにはまってゆく。
昔の偉大な人物についてあれこれ論じた本がたくさん出ている。
一般読者はこうした本なら読むけれども、偉大な人物自身が書いた著作は読まない。
重要な本はどれもみな、続けて二度読むべきだ。
二度目になると、内容のつながりがいっそうよくわかるし、結末がわかっていれば、出だしをいっそう正しく理解できるからだ。
哲学は世界を支配する。
したがって真の正しく理解された哲学は、最強の実質的な力でもある。
だがその影響はたいそうゆるやかだ。
■大事な実践ポイント
・ただ納得せず、自分の頭で考えることを怠らない
・重要だと思う本は、続けて2回読む
・哲学に関する本を読む
【自分の頭で考えて自分の軸をつくる真の読書法を身につける】
本からのエッセンスを、自分の中で思考整理しながら学びつつ、
きちんと自分の頭で考えて、自分の考えをまとめあげる習慣をつけていこうと思わせていただく、
学び気づきの多い素敵な本でした(#^.^#)ノ
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