きっと十年後はこのことで悩んでたりしない!堀田秀吾 さん著書の「いじめのことばから子どもの心を守るレッスン」
堀田秀吾 さん著書の「いじめのことばから子どもの心を守るレッスン」を読みました(o^^o)📚
明治大学教授(言語学博士)の著者さんが、『いじめのことばから子どもの心を守るレッスン』と題して、
遭遇しがちなシーンを題材に、いじめのことばへの対処法を解説してくださる一冊です。
ことばの大事さ。自分の心を守り、相手の心も守る★
人が誰かをいじめる目的。
なんだと考えますか?
本書は、学術研究からあきらかになってきた、いじめのことばを発さない・いじめのことばから心を守るなど、
いじめのことばへの対処法が書かれています。
人が誰かをいじめる目的は、考えた人の数だけあるとおもいます。
ただ、研究によると大きく3つに分類されるといいます。
■いじめの目的”3つの分類”
①人より優位に立つため
②ものを得るため
③子孫を増やすため
しかし、いじめが悪いことであると、ほとんどの人は認識しています。
にも関わらず、なぜ、いじめを行わないように自己をコントロールできないのでしょうか。
この疑問について、言語学、心理学、脳科学、法学の立場から考えていきます。
その上で、被害者にも加害者にもさせない、いじめのことばへの対処法を示します。
いじめは、ちょっとしたボタンのかけ違いからはじまります。
最初の小さなズレが、どんどんと大きくなり、最悪の場合は取り返しのつかない状況を招いてしまいます。
このかけ違いの原因にあるものこそ”ことば”です。
どのような言葉を発するか、どのような言葉を打つか、絵文字やスタンプを使うか使わないか。
ほんの些細なことから、ズレは生じます。
大事なのは、だれもが最初からズレの発生を望んではいないということ。
いじめは、こどもだけの問題に止まりません。
大人ではハラスメントと表現を変えながら、社会全体で問題は深刻化しているように感じます。
この機会に、いじめのことばへの対処方法を身につけましょう。
悲しい気持ちになったり、憎しみの応酬をしないためにも。
【本書の主な抜粋】
「コミュニケーション」ということばは、もともとラテン語のcommunico「共有する」という意味の単語から来ています。
コミュニケーションを訳すと「意思疎通」となりますが、このことばも「気持ちや考えを理解してもらう」という意味です。
ですから、伝えること自体が大事なのでなくて、自分が伝えたいことを相手に同じように理解してもらうこと、つまり情報や伝えたい気持ちを共有できてはじめて、コミュニケーションしたということになるのです。
普段から、ネガティブなことをポジティブに変換する練習をするのは、とてもいいことです。
そうすれば小さな幸せをたくさん見つけることができます。
文字で誰かとコミュニケーションするときは、自分が書き手の場合は、相手に誤解されにくいように、非言語情報を補うための工夫をする必要があります。
顔文字、絵文字、スタンプなどを使うのも手ですし、伝えたい気持ちが相手に伝わりやすいように、少し多めにそして丁寧にことばを重ねることも大切です。
たとえ嫌な相手でも、相手へのリスペクトを忘れないというのが結局は大切だということなのかもしれません。
嫌なことがあっても、その事実を捉え直す解釈をしてみることで、感情コントロールできるということです。
「きっと十年後はこのことで悩んでたりしない」
「マイナスのエネルギーは他人に向ければ刃、自分に向ければ頑張るためのエネルギー」
「宇宙から見れば小さいことだ」
などのような自分のリセットことばを用意しておいて、やり過ごさせるのも一つの方法です。
よく「みんな言っているよ」とか「みんなそう思ってるよ」のように「みんな」と言って一般化し、自分はその人たちを代表するかのように相手を非難したり、自分の正当化を主張したりすることがあります。
しかし、その「みんな」というのは本当に「全員」や「多数」なのでしょうか。
実際は、せいぜい、二、三人から聞いた程度、あるいはたった一人の場合もあるでしょう。
「みんな」と言う場合、実際に何人に聞いたか確かめてみると、自分の周りの数人から聞いた程度の話であることがほとんどです。
恨みや仕返しを考えている時間は、自分の心が歪んだり、淀んでくるのを感じます。
そんな自分に胸を張れますか?そんな自分を好きになれるでしょうか?
もし、反撃や仕返しするにしても、やられたのと同じ方法でやり返す必要はまったくありません。
どうせなら別のこと、別の分野でその相手に勝つことを考えるほうが生産的です。
あいさつは、相手に「私はあなたの敵じゃないよ」と知らせる合図です。
できるだけネガティブなことばを避けて、ポジティブなことばを使うことを普段から徹底しておくことが大切です。
ちょっとでも違和感を覚えたら、すぐに聞いてみることが大切です。
すぐさま「いじめ」ということばは使わずに、「最近、学校や友達で何か困っていることない?」のように聞いてみるとよいでしょう。
「いじめ」ということばは、非常に強いことばです。
大切なのは、誰かに対して腹を立てることではなく、冷静に問題を解決することです。
生存すること自体が大きな行動原理だった昔と違い、現代ではわざわざ敵を作る必要などありません。
グローバル化、多文化・多民族の共生が謳われる現代においては、集団という枠を取り払って、仲良くしていくことが大切なのは誰の目にも明らかなことです。
■大事な実践ポイント
・「事実は1つでも解釈は無限」と考え、ポジティブに捉えることを意識する
・自分を守るリセットことばを持つ
・嫌な感情は書き出して可視化する
【大事なのは、だれもが最初からズレの発生を望んではいないということ】
嫌なことがあっても、その事実を捉え直す解釈をしてみることで、感情コントロールできるということを意識しつつ、
相手へのリスペクトを忘れない、ネガティブなことをポジティブに変換することを習慣付けていこうと思わせていただく、
学び気づきの多い素敵な本でした(#^.^#)ノ
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