異質なふたつの要素を統合させ、難局の”突破口”を見つける!阪原淳 さん著書の「直線は最短か?」
阪原淳 さん著書の「直線は最短か?」を読みました(o^^o)📚
映画監督の著者さんが、『直線は最短か?』と題して、課題解決や創造性育成、目的達成などさまざまなことに役立つ、
「ヘーゲルの弁証法」の活用法を図解でわかりやすく解説してくださる一冊です。
考えに煮詰まったとき・・・。
あなたはどのように打開をしますか?
本書は、ドイツの哲学者ヘーゲルによってまとめられた「弁証法」の有用性について、
わかりやすい図解とワクワクする活用法を使って書かれています。
弁証法とは、つぎのような手法です。
『「テーゼ」と、相反する(異質な)「アンチテーゼ」から、より高次の答え「ジンテーゼ」を導く手法』
たとえば、ディズニーリゾートの場合(本文中にも解説あります)。
テーゼ:ディズニーランド
アンチテーゼ:リゾート
ジンテーゼ:ディズニーリゾート
ディズニーランドとリゾート。
一見すると、競合相手であり相容れない関係性ですが、組み合わせることでディズニーリゾートという新しい体験が生まれます。
このように、ある命題を定めて、そこに相反・異質な要素をぶつけて発展させることで、新しい価値を生み出す。
これが「ヘーゲルの弁証法」です。
課題解決やアイデア出しなど、弁証法の活用の場はまさに無限です。
考えに煮詰まったときに弁証法を使いこなせるだけで、難局の”突破口”がみつかります。
本書では、弁証法の考え方から使い方、使いこなし方まで解説していきます。
予備知識のない方でもスラスラ読み進められるように作り込まれています。
考える、考えを発展させる。
弁証法を使うことで、実感が変わります!
【本書の主な抜粋】
【異質なふたつの要素を統合させる】
これがヘーゲルの弁証法の根幹だとまず覚えておいてください。
弁証法を使うことで、「アウフヘーベン(掛け合わせ=止揚)させて高次のものにする」というダイナミックなプロセスを理解したり、創造したりできるようになるのです。
「否定の否定」の考え方は、とくに企画やアイデアの中身を見直すときなどに役立ちます。
弁証法の思考に正解はありません。
意味を捉え直しながら、ぴったり来るアウフヘーベンを辛抱強く探してください。
技術史観で歴史を紐解くと、人類は弁証法的発想の繰り返しによって発展してきたことが理解できます。
著者さんの技術史観では、<既存の社会>vs<新しい技術>のせめぎ合いの経緯に注目します。
このような視点から歴史を見てみると、既存の社会というテーゼに対して、新しい技術というアンチテーゼをアウフヘーベンさせることで、新しい社会というジンテーゼが生まれていることがよくわかります。
とにかく、まず何かひとつだけでも「ずらす」。
そこからすべてが変わってくると思います。
人間というのはコインのようなものです。
コインには裏表がある。
わかりますか?
つまり良いところと悪いところは必ず同じだけあるということです。
やらず嫌いは人生の損です。
何でもやってみるとそれは不思議に財産になりますから、さまざまなことに貪欲に挑戦してください。
反省や後悔は役立たない。
人生で役立つのは「具体」だけです。
具体というのはアクションのこと。
失敗や挫折をもとに弁証法的発想で行動を変えればいいのです。
過去の自分と今の自分をアウフヘーベンさせれば、たとえ今うまく行っていなかったとしても、将来はまた違う展開ができるかもしれない。
そう考えれば、少し気持ちが楽になり、焦らずにすみます。
まずはお金をかけずに気軽にできることから始めるのがいいでしょう。
そして大きな目標を掲げないこと。
簡単にできることからやるのです。
自分なりに何かルールを作り、そのルールをアンチテーゼとして、自分(テーゼ)とアウフヘーベンさせるのです。
これこそが創造性を発揮するための弁証法の活用です。
芸術であれ、ビジネスであれ、人から引き立てられて大きなことを成し遂げる人は、すべてひとりでやるのではなく、良き理解者を見つけて、その人に自分自身を「料理」してもらって成長することが多くあります。
自分を素材とするには、まずおいしそうな肉に見えなければいけない。
料理したくなる肉になるには、何より強い個性を育てること。
そして次に自分がどんな人間かをしっかりと表明していくことです。
結局のところ、すべてのテクニックは、自分の思いとアウフヘーベンさせるためにあります。
社会は新型コロナウイルスに見舞われています。
しかし、私たちはそれを糧にし、必ず変貌し、成長します。
どんな困難も人は成長の糧にできるのです。
これらがこの本にまつわる弁証法の螺旋です。
思えば人間は、父と母というふたりの異質な人間から生まれます。
■大事な実践ポイント
・弁証法を使って考えるトレーニングをする
・煮詰まったときは、ずらして考える
・正解はないことを心に留めておく
【異質なふたつの要素を統合させ、難局の”突破口”を見つける!】
すべてのテクニックは、自分の思いとアウフヘーベンさせるためにある、という言葉が心に残るとともに、
自分自身の強い個性の育て方、周りに育ててもらい、より高次の成長をしていくために、
「ヘーゲルの弁証法」を活用していこうと思わせていただく、
学び気づきの多い素敵な本でした(#^.^#)ノ
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